入力の履歴を用いた成長型自己組織化マップ
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概要
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自己組織化マップ(SOM:Self-Organizing Map)の学習には二つの問題がある。一つは、学習が事前に設定するマップのサイズに強く依存すること、もう一つは、入力空間での位相関係を完全には維持できないことである。これらの問題は、マップを構成するノードを学習過程で増加させていくことによって解決できる。ノードの増加と減少を行う手法は既にいくつか提案されているが、ノード削除といったマップ縮小処理のためのパラメータによって設定がより複雑化している。本研究では、ノードの削除を必要とせず、ノード増加のみによってマップを形成できる手法を提案する。それぞれのノードに以前の入力の履歴を持たせることで、マップサイズを指定することなく、従来のSOMよりも入力空間の位相関係を維持したマップを形成できる手法を実現する。最後に、提案手法と従来のSOMについての比較実験を行い、提案手法を用いることで、マップサイズの指定なく従来手法と同程度以上の学習が可能であることを示した。
- 2008-03-05
著者
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