直隷省における「査学」の設置と巡視活動(上)
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概要
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本論文では,清朝末期における地方視学機構創出にかかわる「原型」的構造を,主に直隷省の「査学」を取上げて分析し,「査学」の設置過程を明らかにすると同時に,「査学」の巡視活動および巡視報告書の分析を通じて,学堂の中国社会におけるあり方,学堂教育の具体的状況を解明することにした。(上)では,清末中国の地方視学制度が発足する1906(光緒32)年以前,直隷省で自主的に設置された監督機関である「査学」について,設置の必要性,設置時期,設置方法,選任資格職務内容,各庁州県の設置状況を,省教育行政機構の整備過程と関連して明らかにする。(下)では上での考察に基づき,「査学」の巡視報告書45篇をもとに,1.校舎および設備,2.学校資金の調達3.教員および生徒の実態,4.教科内容および教授方法の四項目を設定して,直隷省各庁州県における学堂の設立事情,学堂運営の実態への接近を試みた。
- 社団法人中国研究所の論文
- 2008-05-25
社団法人中国研究所 | 論文
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