228 杭の衝撃載荷試験システムの開発
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概要
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2002年5月に、地盤工学会基準「杭の鉛直載荷試験方法・同解説(平成14年5月)」が発行された。これには新たな試験方法として、衝撃載荷試験が加えられた。これを受けて、筆者らは杭の鉛直衝撃載荷試験システムを開発した。ハードの面では、サンプリングタイムを小さくすることおよび計測システムを多チャンネル化することを目指した。また、加速度計には米国製で、測定範囲±5,000Gのものを使用した。ただし、この加速度計は納入時には較正済みであるが、その後の較正をどのように行うかが問題であった。そこで、本加速度システムを較正済みである別系統の加速度システムと比較できるシステムとした。しかし、容易に加速度計を較正できる方法があれば便利である。そこで、ひずみ計測システムの較正が容易であること、F_d(x_0,t)とZ・ν_d(x_0,t)とが等しいことを用いて、実際の衝撃載荷試験から本システムの精度を検証した。この結果、加速度を積分した速度の誤差は約1%程度であることを確認した。ソフトの面では、波形マッチングソフトを開発した。このソフトでは、杭周面・杭先端の地盤抵抗モデルにSmithモデルを用い、解析法には差分法を採用している。そこで、差分法における入力波の評価方法を含め、このソフトの妥当性を実際の衝撃載荷試験から検証した。差分法におけるマッチング解析において、杭頭の入力波には、特性曲線法の場合とは異なり、杭頭の軸方向力を用いれば良いことを考察し、差分解析法を用いた場合の入力波について検討した。すなわち、杭頭から離れた計測点のデータを下降波・上昇波に分離し、分離した波から杭頭の軸方向力を逆算し、それを入力波と評価する方法である。
- 社団法人日本機械学会の論文
- 2006-08-06
著者
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