笛を通して見る北方圏文化の特徴とその考察
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概要
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笛という楽器は構造が単純なこともあり,世界中の至るところで人間の歴史と共に生み出され,その姿を大きく変化させることなく現代まで受け継がれている。とはいえ,同じ起源を持つ笛でも,広まり方の違いで,元の形態とはかけ離れた姿になっていることも少なくない。放牧が盛んな地域の笛は放牧で使い勝手が良いように改良され,狩猟が盛んな土地では,獲物を捕まえる道具としての笛に進化している。それらはどのような違いがあるのだろうか。そこには,笛が行き着いた先の文化的な色合いが大きく関わっているのではないだろうかと予想し,日本を含む北方圏文化における笛の数種類を選択して調査し,考察することにした。その中から,垣間見えてくる笛の在り方を知ることで,北方圏文化の理解を深めるきっかけになればと考えている。
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