宛先端末の移動予測を用いた無線アドホックネットワークにおけるCarry and Forwardに基づく経路制御に関する一検討(MBL)
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概要
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筆者らは,アドホックネットワークにおいて任意の端末からのGeocastによるデータ要求に対して,応答が要求の逆経路に従い返信される環境を想定した位置依存情報共有アプリケーションの利用を検討してきた.このようなシステムを車々間アドホックネットワークで用いることを考える.車々間アドホックネットワークでは,交差点付近では車両密度が高いため,端末間の持続性が維持されるが,それ以外の場所では車両密度の変化によって持続性の維持が困難である.このような環境ではGeocastでの要求及びそれに対する応答の到達性が低くなってしまう.この問題に対し,端末間の直接通信ができない場合,端末自身の移動によりメッセージを運搬するCarry and Forwardという手法がある.Geocastによる要求メッセージを送る場合,Carry and Forwardの実現は比較的容易だが,それに対する応答を要求者に返信するのは,要求者が移動する場合容易ではないと考えられる.そこで本稿では,Carry and Forwardに基づくGeocastを要求送信時のみならず応答返送時にも使うことを検討する.また時間経過と共に要求者が要求発生位置から移動することを考慮に入れる.応答転送端末は応答を転送する度に,要求者の移動先を予測することで信頼性の向上を計る.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2007-11-21
著者
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