到達度テストの検証
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概要
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本稿の目的は、ある大学の語学クラス(Academic Vocabulary Class)で使用された到達度テストを検証することである。到達度テストは目標基準試験(criterion-referenced test:CRT)であり、学習者の授業理解度を問うために、筆記試験として授業内で最もよく使用されている試験である。到達度テストは通常、成績に大きな割合を占めるが、試験実施後にそのテストを検証することはあまり行われていない。本研究では60項目からなる期末試験を項目分析(item analyses)を用いて検証した。まず、項目分析により、不良項目を削除した改訂版テスト(41項目版と27項目版)を作成した。さらに、オリジナルテストと2つの改訂版テズトの項目基礎統計量(item statistics)、記述統計(descriptive statistics)、信頼性(reliability)、並びにファイ(ラムダ)指数(phi (lambda) dependability indexes)を分析した。その結果、14名の学生が受験したAcademic Vocabulary Classのオリジナルの期末試験は試験作成者の意図とは反して、約20%の項目が到達度テストとしての機能を十分に果たしていないことが示唆され、不良項目を削除した改訂版は到達度テストとして改良されたことが明らかになった。