3.場の一元的記述について
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概要
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場の一元的立場はすでにBorn, Infeld, Bopp, Dirac等の古典電子論にみられる。又HeisenbergのUniversal Mischungの理論はspin 1/2の基礎的粒子によって凡ての素粒子を構成しようとする一元論である。一般に素粒子が相互に転化する特徴的な事実は一元的記述の可能性を示しているように思われる。Fukuda等の見解によれば素粒子は全体として一つのHilbert Spaceを形成し個々の素粒子はその部分空間を構成する。此のような考えが許されるならばHeisenbergのspin 1/2の基礎粒子もHilbert Spaceとしての一元的場Ψから導かれ,さらに多くの場も導かれる広い立場が考えられる。中間子論や場の基礎理論の諸困難は統一記述がかけている点に大きい原因があるように思われる。してみれば最近のHeisenbergのvirtual stateに於けるhigher frequencyの部分のdampingと統一理論の結びつける試み及びOkayana等のHilbert Space Formalismは興味深い。以下色々の試みについて述べる。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1955-03-01