太平洋・インド洋における大気海洋観測研究 : 表面ブイの役割と今後の課題(2007年度秋季大会シンポジウム報告)
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概要
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1998年3月より開始されたトライトンブイ計画は約10年が経過しようとしている。その間に展開されてきたトライトンブイは,太平洋においてはTAO/TRITONブイ網としてエルニーニョ現象の観測研究や予測研究に役立ち,インド洋においては現在の国際的なインド洋ブイ観測網の牽引役としての観測を実施してきた。また,黒潮続流域においては水温フロントの南北における新しい大気海洋相互作用の研究が始まっている。シンポジウムでは,これらのブイ展開の歴史と研究を振り返るとともに問題点を整理し,太平洋およびインド洋の表層ブイ観測網の将来像を議論した。議論では,インド洋や北太平洋での観測強化の必要性が指摘された他,全球海洋で進行している「海洋の温暖化」と短期気候変動現象との関連性なども含め,アルゴなど他の観測システムと連携し,今後も予測可能性の向上に貢献できる観測研究を推進する必要性が確認された。
- 日本海洋学会の論文
- 2008-01-05
著者
-
轡田 邦夫
東海大学海洋学部
-
安藤 健太郎
海洋研究開発機構地球環境観測研究センター
-
根田 昌典
海洋研究開発機構
-
根田 昌典
海洋研究開発機構地球環境観測研究センター:東京大学大学院理学系研究科
-
安藤 健太郎
JAMSTEC
-
水野 恵介
JAMSTEC
-
升本 順夫
JAMSTEC
-
升本 順夫
東京大学大学院理学系研究科
-
升本 順夫
海洋研究開発機構地球環境変動領域
-
水野 恵介
海洋研究開発機構地球環境変動領域
-
升本 順夫
海洋研究開発機構
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