27.μ-mesonの崩壊について
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概要
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μ-mesonの崩壊は一個のelectronと二個のneutral particleを伴うことが確められている。ところでその際放出される二個のneutral Particleの中一方はβ-decayとの理論的関係によりneutrinoであろうと想像されるが,他方の性質についてはあまり詳かにされていない。そこでこれに対する一つの手掛かりとして次のような問題を提供したい。若しこれらの二つのneutral particleが完全にindenticalな素粒子である場合を考えるならば,μ-mesonは通常の崩壊を行うほかに,さらにただ一個のelectron又はpositronに転化する可能性をもつ。勿論,freeなμ-mesonは,エネルギー運動量保存則によりこのような転化を行わないが,核にboundされているとき及び核の場で散乱される際にはそのエネルギーの殆どすべてを運動エネルギーとしてもつ高速度のelectron又はposetronを放出することが出来る。従ってこのような過程の存否が実験的に検証できれば,第二のneutral particleの性質についての新しい知識が得られる筈である。この目的のためにわれわれは先ずこれらの転化過程の起る確率を計算し,その結論について論議する。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1949-10-15
著者
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