Hard Core, Antinucleon Annihilation, and the Sakata Model
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概要
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核子-核子間のhard coreを、坂田モデルで仮定されている、近距離での強い斥力と考える。すると、坂田モデルの核子-反核子間の引力のrangeを知つたことになり、π中間子の結合エネルギーからその強さがわかる。これを使つて中程度のエネルギーの反核子の消滅断面積を計算する。これを実験と比べることにより、この引力およびhard coreは、あらゆる状態で働くとするよりも、singlet even stateでだけ働くとする方がよいことが示される。このことは核力に関する現在の知識とも矛盾しない。この点と"hard core"の高さは、将来、実験で調べることが出来るはずである。次に、坂田モデルの基本粒子p, n,Λとそれらの反粒子との間の引力と粒子-粒子間および反粒子-反粒子間の斥力がsinglet even stateでだけ働くと仮定して複合粒子の性質を導く。以下の結果は、この仮定を認めてしまえば、核力や反核子の消滅とは無関係である。主な結果は、最後のTable IIにまとめられているが、次のようになる: (i)π中間子はspin 0, parity oddである; (ii)K中間子はspin 0, parityはΛに対してoddである; (iii)Σ-粒子はspin 1/2, parityはΛに対してoddである; (iv)Ξ-粒子はspin 1/2, parity oddである; (v)磁気能率は、第1近似として、μ_<Σ^>+はμ_Λとμ_pとの中間、μ_<Σ^0>はμ_Λと(μ_p+μ_n)/2との中間、μ_<I^->はμ_Λとμ_nとの中間、μ_<Ξ^0>=μ_<Ξ^->=μ_Λとなる;(vi)あらい近似で、ΣやΞの質量は、Matsumoto formulaを適用した結果と一致する。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1961-10-20
著者
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- E.C.G.Sudarshan他編: Proceedings of the 1960 Annual International conference on High Energy Physics at Rochester, Interscience Publishers, Inc., New York 1960, 879頁, 23×27cm, \5,400.
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