有機物を挿入した層状超伝導体の臨界磁場特性
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概要
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層状超伝導体2H-TaS_2に有機分子ピリジン及びアニリンを挿入した試料について,上部臨界磁場及び下部臨界磁場の温度依存性と異方性を測定した。上部臨界磁場は直流4端子法を用いた抵抗測定により、下部臨界磁場はSQUIDを自作して帯磁率測定により調べた。実験結果にW. E. LawrenceとS. Doniachの理論を参照し,TaS_2系がこの理論によってよく記述できることを示した。TaS_2 (pyridine)_<1/2>については,異方的Ginzburg-Landauの理論に従って,比熱のとびΔCを評価し,GL理論の適応性を確かめた。又,超伝導の2次元的な振る舞いについても,様々な理論的予想と比較した。
- 物性研究刊行会の論文
- 1979-06-20