多重発生の時空発展と高エネルギーハドロン-原子核相互作用 : 模型選択の可能性を探る
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概要
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Multi-Chain Modelによる先頭粒子分布と荷電粒子の一体分布の解析によりハドロン-原子核衝突を記述できる模型はすでに大幅に絞ることができている。そこで残された模型の違いが明瞭に観測できる物理量を提起し,更に模型を撰択することを試みた。特に反陽子-原子核衝突を利用しその消滅断面積やP-A衝突との比較を行うことの重要性を指摘した。またこのことが多重発生の時空構造の手掛りを得る上でも重要な役割を果すものであることを指摘した。MCMの,クォークをベースとした模型への再構築を試みた。その築き方の様々についても比較を行ない,π^+/π^-比や荷電比の標的核依存性を見ることが,MCMの今後の描像を決めて行く上で鍵になることを指摘し,実際に荷電比の標的核依存性が先頭粒子分布のデータから示唆されていることを示した。最後にハドロン-ハドロン相互作用の物理との関連で核標的反応の果す特別な役割について触れた。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1981-10-20
著者
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