中性デタージェント法によるイネ科牧草の乾物分画と消化率
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概要
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VAN SOESTのNDFの定量法を一部改変した方法を用い,青刈イネ科牧草30点とオーチャードグラス乾草27点について,CWとCCとに分画し,これらの含量,消化率,可消化量,およびDDMを測定し,それぞれの関連性を比較検討した。1.中性デタージェント不溶物中に含まれる灰分と粗蛋白質はほとんど消化されないことがわかった。牧草の乾物をCWとCCとに分画して栄養価を検討する場合は,CW中の灰分と粗蛋白質を差し引かない含量を用いるのが適当と考えた。2.CWでは,含量と消化率,また,可消化量とDDMとの間には有意な相関はなく,CCでは,これらに有意な相関があった。3.イネ科牧草の生育時期や番草が異った場合のDDMの変化は,主として不消化CW含量と可消化CC含量が変動するためで,CCの含量と消化率の検討も重要であると考えた。
- 日本草地学会の論文
- 1974-12-25