2大学における英語力到達度及び運用能力テストの分析
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概要
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到達度評価(achievement assessment)の定期試験やクラス編成(placement)等で使用される運用能力(proficiency)テストが、大学の英語教育研究で客観的に分析されることはそれほど多くない。本研究では、2大学4クラス(A大学クラス1、2、B大学クラス1、2)計132人の学生に実施された一部共通項目を含む英語の定期試験と総合的な英語運用能力(general English language proficiency)を測定する外部基準(external criterion)テストの試験結果を検証した。分析の結果、クラスによってテストの相関関係は大きく異なり、一部のクラスでクラス編成や成績評定に加味する目的で使用した外部テストが適切に機能していない可能性が示された。直接比較が可能な定期試験の部門点でB大学よりも得点が有意に上回ったA大学の2クラス間では、いずれのテスト得点にも有意差は見られなかったが、能力別クラス編成が実施されていたB大学の2クラス間では、2種の外部基準テストの得点、定期試験の総合点に有意な差が確認された。さらに定期試験の部門点や定期試験時に実施した記述問題の文字数などについても分散分析及び多重比較を行い、到達度、運用能力、日本語表現力の関係についてデータから検証されたことや検証できなかったことについて議論し、今後の研究課題について展望した。
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