大学生の喫煙の実態について : 平成18年度静岡産業大学情報学部新入生を対象として
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概要
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現在、喫煙行動が健康に害を及ぼすことは広く認識され、社会全体へ浸透している。公共の乗り物内では禁煙は当然、建物内では喫煙場所の限定、もしくは分煙、外に出れば条例で歩きタバコやポイ捨て禁止など、数年前とはうって変わって喫煙者にとって厳しい社会となった。その甲斐あってか、近年の成人喫煙者は全国的に減少傾向をみせている。しかし未成年、特に中・高・大学生の喫煙行動は確実に増加している。本学部においても喫煙学生が年々増加傾向にある一方で、特に女子学生の喫煙者の増加、および喫煙状況も大変気になるところである。女性の喫煙者は男性と比較して、その死亡率は3割〜5割高いという報告があるからである。また、学内には所構わずタバコの吸い殻がポイ捨てされ、毎日事務局の職員や大学で契約した清掃会社の職員が拾っているという、高等教育機関とは言い難い光景が見受けられる。昨年度まで学内にあった5ヶ所の喫煙所が、平成18年度からは1ヶ所になったことも原因のひとつであろう。今後は学生への喫煙マナーに関する教育や禁煙指導の必要性が一層高まると考えられる。このプロジェクトを発足するに当たり、まずどのような喫煙経験を持つ学生が入学してきているのか、またその喫煙に関してどのような認識でいるのか、これら現状把握が急務であると考え、入学生全員にアンケート調査を行った。まず、平成18年度情報学部入学生236名全員に喫煙経験の有無、性別、年齢、国籍を調査した。次に喫煙者には、喫煙開始年齢・喫煙のきっかけ・一日の平均喫煙量・喫煙の状態・罪の意識の有無・禁煙への意識・家族の喫煙環境・タバコの害・未成年の喫煙について、また吸わない学生には、家族の喫煙状況・周囲での喫煙に関する意識・今後の喫煙・タバコの害・未成年の喫煙について調査した。その結果、喫煙者は30名(男29名・女1名)、非喫煙者は206名であった。この30名の喫煙者をその環境や意識の違いでいくつかのパターンに分けクロス集計し、さらに深く分析した。また喫煙に関しての認識度や、現在は非喫煙者でも今後喫煙者と成りうることなど、アンケート調査から読み取れる傾向をここに報告する。
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