リラックス感尺度作成の試み : 大学生を対象として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
リラックスとは,通常「くつろぐこと,力をぬくこと,緊張をゆるめること」を言う。本論文では,このようなリラックスした状態についての個々人の主観的なとらえ方をリラックス感とする。昨今,心身をリラックスさせることの重要性が指摘されている。従来,心身のリラックス状態については,主として生理学的手法により測定されてきているが,心理学的側面から測定する尺度は開発されていない。本研究の目的は,心身のリラックスした状態の構成概念を検討し,簡便なリラックス感尺度を作成することである。1次調査:266名の大学生を対象に,予備調査より選出された67項目のリラックス感尺度を作成し,5件法による回答を求めた。因子分析の結果3因子が抽出された。2次調査:1次調査の結果より,25項目のリラックス感尺度を作成した。大学生239名を対象に,5件法により実施し,結果の因子分析を行った。3因子構造が妥当であると考えられ,因子負荷量の上位5項目を選択し,15項目のリラックス感尺度を作成した。尺度の基準関連妥当性を検討するためSTAIおよびPOMSを使用した。その結果,本尺度は,STAIおよびPOMSの活気因子以外と負の相関を示し,活気因子では正の相関が認められた。本尺度の臨床的応用が今後の課題である。
著者
関連論文
- 自分の時間に対する態度と心理的Well-beingの関連
- リラックス感尺度作成の試み : 大学生を対象として
- 気分線画評定尺度(MFAS)作成のための基礎的研究 : 24歳以下の女性を対象として
- K553 「舞台美術制作」の授業における合評会の効果(1) : アサーションの観点から(口頭セッション91 芸術・芸能)
- PB043 アサーションの向上を促す心理学的要因 : 「舞台美術制作」における合評会を通して
- カウンセリング教育教材の作成に関する研究
- 終助詞"よ"と"ね"の発話が発話者の印象に及ぼす効果
- 終助詞"よ"と"ね"の発話から聞き手が推測する話し手との人間関係
- 終助詞「よ」と「ね」に関する研究の動向
- 音楽ファンのコンサート参加行動による精神的健康度への影響
- Enthusiasm尺度作成の試み
- 社会的笑いに関する心理学研究の動向
- 信頼できる行動に対する「笑い」の認知に関する日中比較
- 大学生のクレーム行動について
- IT社会に望まれるコミュニケーション・スキル
- 社会的笑いの表出に対する意識についての日中比較
- 「ほめ」に関する心理学的研究の動向