高齢者の自由歩行における接地足の「足向角foot angle」と「歩隔step width」(平成18年度大学院スポーツ科学研究科修士論文要旨)
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概要
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本研究では高齢者の歩行動作における特徴を明らかにするため, 自由歩行における足向角(foot angle)と歩隔(step width)を, 218名の男女高齢者と126名の男女若年群(対照群)から採取し, 次の結果を得た.1.高齢群の足向角(平均値)は, 男性群が20.8度, 女性群が9.6度で, 男性群においても女性群においても高齢群の方が若年群より有意に大きく, 若年者に比べて高齢者の歩き方が「より外股歩き」であった.また, 男女比較では, 高齢群と若年群において共に, 男性群の方が有意に大きく, 女性に比して男性の方がより外股歩きであることが明らかであった.2.高齢群と若年群における歩隔の平均値では, 年齢群間において有意差が認められず, 男女群間では高齢群との間に有意差が認められた.3.高齢群における体力との関係では, 脚筋力やバランス能を含む体力要因と歩隔の間に有意な負の相関が認められたが, 足向角に有意な相関が認められなかった.以上の結果から, 若年群と比較した高齢群の特徴としては, 基本的(平均値)には足向角の大きい外股歩きであり, 特に高齢者においては, 脚筋力やバランス能の低い人ほど歩隔が広く, 歩行速度も遅い傾向が明らかであった.
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