バレイショの切断特性に関する研究
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概要
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ナイフ楔角や試験片の大きさによる切断特性の相違を究明するためにバレイショによる切断試験を実施した。供試ナイフの楔角は,18.5°,28.5°,33.9°,60.3°,84.5°の5種類である。供試バレイショはワセシロであり,塊茎中心部から幅10mm,厚さ5mm,10mm,15mm,20mmの矩形断面の試験片を作製して切断に供した。試験結果を要約すると次のとおりである。1)切断過程における切断力の変化において,楔角の小さいナイフの場合試験片にナイフが侵入する時に切断力の一時的な低下が見られた。ナイフ侵入後最大切断力に達するまでの力の変化は,楔角の大きいほど力の増大が著しかった。また,楔角が大きいほど切断中の力の変動が激しかった。2)ナイフ侵入時のナイフ変位と力の大きさは,ナイフA,B,Cの場合試験片厚さに対する変化は無く,ナイフD,Eでは増大した。3)最大切断力は試験片厚さの約30%のナイフ変位時に生じ,その大きさはナイフ変位に比例して増大した。楔角が大きいほど切断力も大きく,ナイフEにより厚さ20mmの試験片を切断した時に10kgを越える場合もあった。4)切断エネルギは試験片厚さ,楔角の大きいほど増大し,最大切断力時までに要したエネルギは切断エネルギの29〜50%であった。5)切断エネルギに対する楔角,試験片厚さの寄与率は,0.2557,0.7037であり,試験片厚さの影響が大きいことがわかった。6)切断時の材料変形は,楔角の大きいナイフほど著しかった。
- 帯広畜産大学の論文
- 1978-10-31
著者
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