殺鼠剤(毒餌)の大きさおよび色に対する鳥類の嗜好

概要

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1.ウズラとハトの2種類の鳥をもちい,殺鼠剤(毒餌)の大きさと色に対する嗜好を,無毒な基剤粒で調べた。比べようとする2種類の摂食粒数の有意差を検定し,どちらをより好むかを判定した。2.基剤粒の大きさは,粒径A(8.0mm),B(6.3mm),C(5.4mm),D(4.7mm)およびE(4.8mm)の5種類とし,色については食用染料め赤・黒・黄・青の4種類を用い,基剤粒を表面着色した。3.大きさに対する嗜好は,ウズラではA<B=D<C<Eの順でより多く食べられ,ハトではD<B<A<CおよびD<Eで,いずれも危険率5%で有意な差が認められた。4.色に対する嗜好は,ウズラでは黄<青<黒<赤の順でより多く食べられ,ハトでは青<赤<黒<黄で,いずれも危険率5%で有意な差が認められた。また無着色粒は着色粒よりも明らかにより好まれた。5.殺鼠剤(毒餌)の野鳥に対する嗜好は,一般的に粒径5.4mmのB粒が他の粒径のものよりも食われにくく,また青色に対して比較的忌避性を示すと思われる。
帯広畜産大学の論文
1972-07-20