高分解能光電子分光によるセリウム化合物の電子状態
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概要
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複雑な磁気構造に代表される異常物性が報告されているCeSbについて、その常磁性相と反強常磁性相における電子状態を調べるために高分解能角度分解光電子分光を行った。常磁性相(30K)から反強常磁性相(10K)にかけて、Γ点付近のSb5p<3/2>からなるホール・ポケットと、X(M)点付近に存在するCe5d<t2g>によるエレクトロン・ポケットが大きくなるといった相転移に伴うバンド構造の変化を初めて角度分解光電子分光法でとらえることに成功した。この結果はp-fmixing model による予測と定性的に一致し、CeSbの示す複雑な磁気構造が、その特徴的なバンド構造と密接な関係があることを示している。
- 物性研究刊行会の論文
- 1997-09-20
著者
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