Concentration Effects on Sedimentation of Self-similar Clay-flocs(Poster session 2, New Frontiers in Colloidal Physics : A Bridge between Micro- and Macroscopic Concepts in Soft Matter)
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概要
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凝集した粘土フロックについて水中で固体試料濃度と界面沈降速度との関係を調べた結果,フロックの界面沈降現象が極めて特異的・ソフト粒子的であることが判明した.即ち,フロックの有効体積濃度が25〜30%になると,極めて遅い緩速沈降が現れ,その沈降速度が容器の内径に依存したが,これはネットワークが形成され壁面摩擦が生じた結果である,しかし,沈降が進むとこのネットワークは破壊され,沈降速度が急増した.しかも,この急速沈降速度は,フロックの沈降体積から求めた有効体積を用いると,固体粒子と同じ濃度依存性を示した.さらに,フロック粒子が自己相似構造を持つとして沈降速度式を修正すると,有効体積濃度が30%近くの時に最大速度をとることが示された(固体濃度一定の時).これを利用してフラクタル次元が2.38と算定された.さらに,有効体積濃度が30数%を超えると,管状の鉛直流路が現れ,沈降速度が劇的に増大した.鉛直流路の発生は,転倒攪拌時の気泡混入と気泡上昇に起因するが,圧密により発生した水の大部分が鉛直流路を流れ界面上方へ排出された.又,鉛直流路内の流量は粘性流の式から算定された最大流量よりも過大となり,流路壁での透水性効果が非常に重要であることが判明した.
- 2007-10-20