宇宙論 : 一歩前へ(場の量子論2003,研究会報告)
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概要
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この2月に初年度の観測結果が発表されたWMAP衛星のデータは、宇宙論的パラメタの値を正確に与えただけでなく、初期宇宙のインフレーションを検証し、それに対する重要な知見をもたらした。この結果は全体としては、現在の標準的な宇宙モデル、すなわちわれわれはコールドダークマター3割、宇宙項7割から成る平坦な宇宙に住み、インフレーションの予言するほぼスケール不変な断熱ゆらぎから出発して構造形成が起こった、という考え方を支持するものであった。しかし、再イオン化の時期がこれまでの通説よりもかなり早かったことのほか、仔細な点を検討していくと、説明を要する新発見がいろいろあり、興味は尽きない。まさに精細宇宙論の新時代の幕開けを告げる結果であるといえよう。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 2003-12-20
著者
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