温度"駆動"の相転移ダイナミックス(複雑な多谷ポテンシャルエネルギー面上で生起する動力学的諸問題-力学的決定性と統計性の中間領域を探る(第1回)-,研究会報告)
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概要
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我々はSF_6分子クラスターにおける2種の固体構造(bcc配位の無秩序相と歪んだ単斜配位の秩序相)の"熱的な"共存が、TeF_6分子クラスターに比べて、計算機実験において観測に掛りづらい原因を解析した。本稿では、遷移"温度"近傍のエネルギー一定のMDトラジェクトリーを継続的にconjugate gradient法を用いて徐冷することで、(SF_6)_<89>クラスターの場合(ポテンシャルエネルギー面上で鞍点を介して)相互に繋がっている極小エネルギー構造間の相対エネルギーは、完全な配位秩序相に相当する最安定エネルギー構造を除いて、ほぼ同じであること;(SF_6)_<89>クラスターでは部分的に秩序を持った構造が占める相空間体積の割合が"秩序-無秩序相の共存がシュミレーションにおいて容易に達成される"(TeF_6)_<89>クラスターに比べて小さいこと;SF_6とTeF_6分子は同じ対称性を持ち、かつ同じ原子間相互作用ポテンシャル関数で記述されているが、ポテンシャルエネルギー面のtopographyは、「系のダイナミックスを大きく左右する」局所安定点-鞍点-(別の)局所安定点(minimum-saddle-minimum)のエネルギー比において、顕著に異なっており、この違いが「TeF_6は(SF_6に比べて)部分秩序相により長く滞在し、共存相が観測される温度領域において高いエネルギーの局所安定点群と部分秩序相を有意に分離させている」原因となっていること、を示す。
- 2001-04-20
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