量子力学における観測問題 II
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概要
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朝永振一郎氏はその著書で、量子力学において「ある物理量をはかるには、どんな実験を実施したらよいかという問題がどうして答えられるか」と尋ねている。ボーアによれば観測にあたり対象と観測器の間に制御できない相互作用がはたらくと言う。朝永の疑問はまさにこの点を衝いたものである。コントロールできない観測器でどうして、対象について意味のある測定が可能となるのか疑問をもたない方がおかしいのかも知れない。この問題についての私達の結論を云えば、「量子力学的観測においても古典論との対応が見出される」ということである。以下に私達の問題意識と上記の結論にいたった推理をめぐって、前回の報告について若干の補足説明を加えるのが、本稿の目的である。そこでまず私達の問題意識-疑問から述べてゆくのが良いと思う。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1993-10-20
著者
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