三角目入りカゴメ格子磁性体の磁気的性質 : スピン波計算とモンテカルロシミュレーシォン(基礎物理学研究所短期研究会「量子効果が顕著な役割を果たす磁性現象の新展開」,研究会報告)
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概要
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三角格子、カゴメ格子など奇数の副格子を持つ化合物反強磁性体はスピンの量子性が系の持つfrastrationと結びつき、豊かな量子磁性物理学を提供してきた。最近、その延長上として、実験的研究がすすめられている三角目入りカゴメ格子(Triangulated Kagome Lattice ; TRKGM)について、理論的研究をおこなった。対象とする結晶は銅化合物Cu_9Cl_2(cpa)_6・xH_2Oである。我々は、この系に対してMekataが提案した9副格子の古典的Heiseinberg模型に基づいてスピン波展開の計算を行ってそのmagnon分散、量子効果によるエネルギーの低下などを調べた。分散に現れる特徴は、エネルギーがゼロで分散のないモードと、エネルギーがゼロでなく、一定の有限値で分散のないモードが出現することである。さらに、有限温度でのスピンの振る舞いを知るためMonte Carlo計算も行った。
- 1999-09-20
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