血管新生の数理的方法について(「数学者のための分子生物学入門」-新しい数学を造ろう-,研究会報告)
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概要
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近年、腫瘍の初期段階からその後の成長や転移も含めた現象について多くのモデルと方程式が提唱されてきている。特にここ数年来、初期段階の腫瘍にとって重要な役割を果たす血管新生について厳密な考察に基づいた数理モデルとその方程式の解の研究が発展してきている。実際、OthmerとStevensはDavisによって導入されたReinforced Random Walkのアイデアを粘性細菌の挙動の数理的理解に適用し、Davisのモデルから偏微分方程式を導出した。後にこれはLevineとSleemanによって血管新生の数学的理解に適用され、これにより血管新生の厳密な数理アプローチによる数理的解明の道が開かれ、現在この方向で発展している「解の存在と性質の研究」について我々の試みも含め紹介する。
- 物性研究刊行会の論文
- 2005-10-20
著者
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