レクチャー方式による論理療法のサイコエデュケーションが自我構造に与える影響について
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概要
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レクチャー方式による論理療法のサイコエデュケーションを実施した結果、被験者の自我構造の中ではAC(順応した子どもの心)の平均値が減少し、CP(批判的な親の心)、NP(養育的な親の心)、A(大人の心)、FA(自由な子どもの心)が増加した。本研究の被験者のpreのACの平均値は、TEG第2版の示す短大女性の平均値よりかなり高く、標準化スケールでは75%以上の高得点域にあった。ACの減少は平均的スケール数値領域になったことを意味している。すなわち、レクチャー方式のサイコエデュケーションが青年期の構造に効果的に機能した可能性が高い。CP・NP・A・FCの増加は、標準化スケールの50%前後域内の変化であり、特徴的な変化とはなっていない。サイコエデュケーションの実施回数による変化は、特徴的な違いがなかった。このことは、サイコエデュケーションの回数よりもABC理論による問題解決の方法を理解したか否かが大切であることを示唆している。レクチャー方式の論理療法のサイコエデュケーションは、TEGの標準化スケールで75%以上の高得点群には、顕著な変化がなかった。実施回数の違いによる変化も顕著なものがなかった。TEGの標準化スケールの25%以下の低得点群では、CP・NP・A・FCで得点平均値の増加があった。ACは減少であった。実施回数の違いによっては、NPが顕著な増加となった。レクチャー方式の論理療法によるサイコエデュケーションは、低得点群に有効に作用したといえる。また、実施回数の違いによって増加したNPは、レクチャーの題材として取り上げた事例が有効に作用したと考えられる。
- 2004-12-20
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