地域発信のアートイベントの美術教育運動としての可能性 : イベント東海道中てらしまつりを通したDBAEベースの地域教育活動の可能性について
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概要
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地域活性のためのアートイベント「東海道中てらしまつり」は平成18年9月に豊川市にある,国の天然記念物,御油の松並木で初めて開催され,筆者は企画メンバー,アーティストの1人として参加した.このイベントが地域の活性化につながり,さらには生涯教育の観点から地域文化レベルの向上につながるべく在りたい.そのためには,このイベントを地域交流の活性化の中心と捉え,市民に新しいかたちの美術を鑑賞する機会とするとともに,一過性のイベントとして終わらせず,持続可能性のある地域活性のためのイベントとして位置づけられなければならない.地域文化振興のための美術教育という観点からこの「てらしまつり」考察すれば,作品を鑑賞する際のガイドブックの作成や,新しい美術の概念を伝える作業が必要であろう.それによって鑑賞者がより深く美術作品を鑑賞し愛好する心情を育む事につながるのではないか.そして,この活動が,松並木の遊歩道計画の推進につながる事を期待したい.こうしたイベントは様々な地域で同時多発的に,かつ持続的に派生しなくては美術ムーブメントとして存在し得ない.アメリカの全米美術教育協会NAEAが提唱したDiscipline Based Art Educationを基にした美術教育的アプローチを効果的にもちい,作家,美術キュレーターのみでなく,美術教育関係者がより多く携わっていく事で効果的に20世紀以降の現代美術と呼称される作品群の招いた世相との美術概念の理解の度合いの格差の解消につながると期待したい.
- 2007-03-31
著者
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