GDBとシステムモデルを用いたソースコード検証器の開発
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概要
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一般的に,ソフトウェアのライフサイクルには2つの検証工程がある.1つはシステムの機能的な仕様が記述されたモデルの検証であり,もう1つはそのシステムの実際に動作するCなどのようなプログラミング言語により記述されたコード(ソースコード)の試験である.我々は,この両方の工程で利用可能な検証器を開発した.モデル検証は,質の高い試験を行う助けとなる.すでにいくつかの検証ツールが存在するが,それらはモデルかソースコードかのいずれかを対象としている.我々のツールはその両方を検証,試験することが可能である.ソースコードを検証するときには,GDB上で試験対象となるコードを実行し,そのコードに対応するモデルの構成要素を除いたモデルの一部と同期させて試験する.モデルは,我々のツールではプロセス代数に基づいた言語により記述される.ソースコードの状態空間は削除された構成要素と他の要素の間の通信に利用されるアクションに対応したソースコード上のブレイクポイントの集合として定義される.このツールでは最初の検証工程で作成されたシステムのモデルをソースコードの試験に再利用することが可能である.本稿では,簡単な例としてECHOサービスを示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2006-07-15