120Hz倍速大画面液晶テレビの開発

概要

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本報告では、フレームレートを2倍にすることでLCD表示画質を改善するフレームレート変換(Frame Rate Conversion)技術と、その効果について述べる。まず、画面サイズと視距離の関係から、大型LCD-TVの高画質化には倍速化が有効であることを述べる。次に実際のテレビ放送画像を解析した結果から、FRCを搭載したLCD-TVで特に画質改善が期待できるのは「文字テロップ」であることを述べる。さらに、画質改善ポイントとして着目した「文字テロップ」の画質を効果的に改善するよう開発したFRC技術と、それを実装したフルスペックHDTV対応LSIについて述べ、このLSIを搭載した製品を用いて、フレームレートを倍にすることでどの程度画質が改善されるか、一対比較による主観評価を行った結果について述べる。画質の許容限を3とすると、FRCにより、テロップの90%が含まれる24[deg/sec]の動きまで許容限画質に改善できる。また、カメラ撮像ボヤケのためFRCでは直接の画質改善の対象にはならない一般のテレビ画像でも、大部分が改善対象とできる。このように、FRCによって動きボヤケ低減の十分な効果が得られることが確認できた。
2007-07-19