オブジェクトに基づく注意誘導には2段階ある : 事象関連脳電位からの証拠(「実・仮想空間の知覚・認知」及び一般)
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概要
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注意はオブジェクトを基本単位として選択する.これはオブジェクト内の領域全体に注意が自動的に拡散する過程を通じて達成されると考えられる.本研究は,左右の視野に配置された刺激の連結性(連結線の有無と太さ)が注意拡散にどのような影響を及ぼすかを,事象関連脳電位(event-related brain potential,ERP)を用いて検討した.注意視野の対側半球で増大するERPをその瞬間に注意する方向の指標とした.その結果,刺激提示後の早い時間帯(150-210ms)と遅い時間帯(330-390ms)に注意拡散効果を同定した.これは注意が階層的なオブジェクト表象に逐次誘導されることを示唆する.
- 2007-06-21
著者
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