ゾイシアグラスの光合成酸素発生とクロロフィル蛍光に対する低温での生育温度の影響
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概要
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ゾイシアグラスは日本に自生し,国内に広く分布している。本報では異なる自生地から集められた7種類の系統における光合成の温度に対する反応を調べた。植物体は一週間毎に生育温度を低下させて(35/30℃-10/7℃),CO_2飽和条件下での酸素発生とクロロフィル蛍光を25℃で測定した。光合成の酸素発生に関する大きな系統間の差異が低温で生育させた時にみられた。このような変化はクロロフィル(Fv/Fm)の変化からみたPSIIの阻害程度と相関がみられた。しかしながらゾイシアグラスの7系統における光合成の低温に対する感受性は,各系統の自生地とは関連づけることはできなかった。したがって光合成における低温感受性はゾイシアグラスの各系統の分布の北限を決める主要な要因とはなっていないと考えられる。
- 日本草地学会の論文
- 1997-01-31
著者
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