Java向け動的コンパイラによる冗長なBox化の削除
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概要
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Auto-Boxingを利用したプログラミングでは,primitive型からwrapper型への変換を暗黙に実施するため,ソースコード上に変換の処理を記述する必要はなくなるが,変換の処理自体がなくなるわけではない.変換の処理は冗長である場合もあり,このとき最適化によって変換処理を削除することで実行を高速化できる.本論文ではJavaのAuto-Boxingを利用したプログラムを対象とした最適化として,Auto-Boxingで暗黙に挿入される変換処理が冗長か判断し,冗長ならば除去する手法を提案する.提案技法の特長は,変換処理を冗長にするために,null検査の除去や冗長な比較の除去,メンバ変数参照の除去,インタプリタによる実行再開地点の移動といった技法を用いる点にある.SPECjbb2005を使った評価の結果,提案技法によって3.6%の高速化が可能であることが分かった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2007-06-15
著者
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