ロボットソフトウェアデザインコンテストにおける組込みソフトウェアの品質評価
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概要
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2005 年に日本で,ライントレースロボットを自律制御するソフトウェアを分析・設計する「ET ソフトウェアデザインロボットコンテスト」が開催された。コンテストは,組込みソフトウェア開発の領域において,日本の若い技術者に向けて実践的な学習機会を提供することを意図していた。本稿ではソフトウェア品質評価の観点より,コンテストの内容と結果,および,結果の分析を通じて得られた知見を報告する。我々は,設計モデルの品質と最終システム(ロボット)の品質を統合して議論するための枠組みを構築し,枠組みを用いてコンテストの実施結果を分析した。分析の結果,モデルの構造に関する特徴(クラス数や複雑さ)の定量的測定結果は,審査員によるモデルの定性的評価と強く関係していることが分かった。これは,審査員による定性的評価において,それらの構造上の特徴が暗黙に考慮されたためと考えられる。一方,モデルの定性的評価は,最終システムの信頼性や効率性と強くは関係していないことが分かった。組込みソフトウェアの開発として本来は,開発の早い段階において分析・設計モデルからシステムの信頼性や効率性を予測可能なことが重要である。得られた分析結果に基づき,提出されたモデルやその評価方法,コンテストそのもののあり方について,システムの信頼性や効率性の予測につなげるための可能な対策を考察した。具体的には,モデル上で的確に(効率性を含む)種々の品質特性を測定可能とするために,モデル駆動開発によるモデルとプログラムの対応関係の維持といったロボットソフトウェア開発上の対策や,効率性評価の重視といったモデル評価時の対策が必要と考えられる。
著者
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小林 靖英
Afrel Inc.
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鷲崎 弘宜
National Institute of Informatics
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渡辺 博之
OGIS-RI Co.
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中嶋 栄次
Mamezou Co.
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萩原 裕志
CATS CO.
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平鍋 健児
Change Vision, Inc.
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福田 和也
Toyoko System Corp.
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平鍋 健児
Change Vision Inc.
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鷲崎 弘宜
早稲田大学基幹理工学部情報理工学科
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