胸部X線異常における肺癌死リスクの評価
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概要
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性別・年齢階級別の胸部X線異常者の死亡リスクを,肺癌リスクを中心として推計し,検討を加えた。要精査者推定肺癌罹患率は加齢と共に指散開数的な増加を示し60歳代前半の男性では4.5%に達する。観察期間を5年とすれば,要精査者の推定死亡指数は20歳代では104-110にすぎないが,加齢と共に増大する。ただし,その最大値でも150を超えない。また,観察期間を1年とし,罹患者の5年以内の肺癌での死亡が全て1年以内に発生すると仮定したときの推定死亡指数もほぼ同様の傾向を示すが,最大値は約400となる。肺癌罹患者の5年以内の肺癌での死亡が全て1年以内に発生するという仮定のもとでも要精査者の初年度の推定死亡指数は最大約400であり,観察期間を5年とすれば推定死亡指数は最大約150であり,保険金削減法と保険科料増法を組み合わせればかなり低い科増保険料での受理が可能であると思われる。
- 2007-03-17