新しいOSカーネル内外連携機構: DRD機構の提案
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概要
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計算機のソフトウェアは,その走行環境から大きく二つに分類できる.カーネルモードで走行するOSカーネル内のカーネルのプログラムと,ユーザモードで走行するOSカーネル外のプロセスのプログラムである.この二つのプログラムは,連携して処理を行うために,効率的な連携が必要である.従来のOSにおいて,両者の連携機構としては,システムコール(system-call)や上位呼出し(up-call)が用いられている.しかし,この二つの方法は,走行モードの変更とコンテクストの切換を伴うため,処理オーバヘッドが大きい欠点をもつ.本論文では,新しいOSカーネル内外連携機構として要求・データの表示(DRD:Display Request and Data)機構を提案している.DRD機構は,走行モードの変更やコンテクストの切換を伴わないため,処理オーバヘッドが少ないOSカーネル内外連携機構である.また,DRD機構を実現する際の課題を示し,対処法を述べている.実装評価により,DRD機構の処理命令数は1要求当り59命令と少なく,システムコールに比べ約0.71μ秒だけ処理時間が短いことを示している.
- 2002-02-01
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