グローバル・ビジネスにおけるマルチモーダル輸送とその課題について
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概要
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本研究は、距離的にも量的にも拡大している日本および中国のマルチモーダル輸送の現状を把握し、コンテナによる貨物輸送に関する様々な課題を提起することを目的とする。グローバリゼーションが世界市場において進展するに従って、物流はグローバル経済体系に大きな影響を及ぼしている。日本企業は競争優位性を獲得するために、製造および製品の組立ラインを中国に移し、日本国内ではより付加価値の高い製品を製造する方向に転換する傾向がある。貿易取引においても日本と中国との関係がますます緊密化しており、両国は共に重要なパートナーとなっている。企業が効率的なグローバル・ネットワーク構築するには、様々な地域の物流システムを把握し、マルチモーダル輸送の効率性を最大限に引き出して、モード間における輸送システムを機能的にする必要がある。中国政府は物流の重要性を認識し、物流近代化政策では、鉄道、道路、沿岸部の重要なバース、内陸河川、空港などのインフラ整備を進めている。しかし、現在、中国では物流インフラと流通システムが欧米の先進国のように整備されていない。さらに、省をまたぐ地域間の輸送に関する免許制度など行政に関する課題が残されている。したがって、商品の販売力を増大し、市場占有率の向上を図るためには、原材料・部品等の供給先、製造企業、物流センター、小売業に至る流通網をどのように構築するかが重要な課題となる。近年、ICTが目覚しく発達しており、ビジネス社会に広く受け入れられている。貿易手続きの電子化が進み、輸送中のコンテナ貨物の所在を正確に把握することが可能になってきた。しかし、輸出国の港と輸入国の港の間のみならず、内陸部から沿岸部に貨物を輸送する場合のリスク管理を重視する必要がある。
- 2006-09-30
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