「webを利用した学生による授業評価」に対する回答行動の分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
信州大学の全授業を対象とした平成16年度前期の学生による授業評価は、従来のマークシート方式ではなく、新たにwebでの入力方式で行われた。その結果、学生の回答率は全体で21%となり、従来の半分以下に落ち込んだ。このようにwebによる授業評価の回答率が低迷した原因を探るため、全学の学生からサンプリングした質問紙調査を行った(有効回答者551名)。分析の結果、学生に対する周知努力が不十分であったこと、web方式の方が用紙記入式に比べて利便性が高いと感じられていること、学生は授業評価の有益性を評価しており、結果が公表されることを強く望んでいること、などが明らかになった。授業評価に学生の参加を促し十分な評価点検データを得るためには、まず学生に対して授業評価がもたらすメリットの周知を行うとともに、評価結果のフィードバックがなされることが当面の施策として必要であると考えられる。