Essai comparatif sur les pensees eschatologiques en Chine medievale
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概要
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西アジアの諸宗教に見られる終末論は,直線的な時間観念をもった民族の宗教に特有の思想である。そこでは,人格神である世界の創造主(もしくは世界を主宰する倫理的原理)によって世界の創造とともに結末が計画されており,時間の到達点において最終の審判と救済が準備されている。始めがあって終わりがあるという彼らの歴史意識のなかには,創造主(もしくは創造原理)が予定論的に介在しており,彼らにとって歴史とは,ただちに救済史として自覚されるべきものである。その最終段階に関する認識である「終末論」は,したがって「救済論」と不可分の関係にある。これに対して,中国中世の宗教思想における世界の破局は,決して結末を意味しない。世界は陰陽の気の消長に応じて再生をくりかえす。それは天文学的な,つまりは数学上の正確さをもつ周期的な現象として把握されている。一定の周期を経たのち,世界は更新され,理想的な社会が実現される。とはいえ,それは彼らにとっての理想の過去が復興されるのであって,新たな位相への転位はそこでは考えられていない。しかも更新された世界は,いずれまた墜落し,再び更新され,無際限にそれをくりかえすのであるから,最終的な結末はついに存在しないことになる。本稿は,以上のような終末思想の差異を比較宗教史的に明らかにすることによって,中国中世の終末思想の独自点を探ろうと試みたものである。
- 2005-03-31
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