4002 火熱を受けた鉄筋コンクリート構造の被害について : 第2報・建築学会編,鉄筋コンクリート構造計算規準の計算例による熱応力(防災・経済・都市計画,第1回日本建築祭研究発表会学術講演要旨集)

概要

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著者等は十数年来コンクリート及び鉄筋コンクリート等の高温度における物理的及び力学的な性質をたしかめ,かつ鉄筋コンクリートラーメンの火災時における熱応力の推定を行ってきた。先年発生した横浜ブリヂストン工場の火害を検討の結果,著者等の計算した熱応力と火害は,比較的よく一致するようであった。今回は,建築学会の鉄筋コンクリート構造計算規準書の設計例を選び,この事務所建物に発生すると考えられる火災で,最盛期にどのくらいの熱応力が生じるかを算定した。勿論,算定法は既報のブリヂストン火災に準じ,かつ相当大きな仮定も設けた推定値である。しかし,ラーメンの計算については,特に右田助教授の節点法ではなく,寺本隆幸氏等をわずらわして,梁の伸縮と彎曲とを考慮した撓角法により一般式を誘導し,その各量の関係を多元連立方程式とし,東工大の電子計算機,FACOM222により解を求めた。3層で,梁間3スパン,桁行5スパンの建物の梁間方向のみについて種々の火災状況を想定して,熱応力と変形量とを求めたが,1スパンの火災でも熱応力は相当大きいし,3スパン(全面)の火災では,両端の部材には設計応力をこえる大きな熱応力が発生することは留意を要する。
社団法人日本建築学会の論文
1964-10-15

4002 火熱を受けた鉄筋コンクリート構造の被害について : 第2報・建築学会編,鉄筋コンクリート構造計算規準の計算例による熱応力(防災・経済・都市計画,第1回日本建築祭研究発表会学術講演要旨集)

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