J. von Neumennは,ヒルベルト空間上の作用素に対してスペクトル集合の概念を導入した。その後,B. Sz. Nagyは作用素に対する拡大理論を構築した。それは,スペクトル集合に関する大抵の結果を被い尽すものであったが,スペクトル集合の理論はそれでも猶有益である。この小論でこの事実を検証する。
Departmant Of Mathematics Osaka Kyoiku University