米糠を用いたLactobacillus brevis IFO12005によるγ-アミノ酪酸含有組成物の生産
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Lactobacillus brevis IFO12005および米糠を用いてγ-アミノ酪酸(GABA)の効率的な生産法を検討した.清酒製造の際に発生する米糠(あきたこまち,めんこいな,秋田酒こまち)を唯一の栄養源とした米糠混合液(酵素未処理)を用いて, L. brevis IFO12005を液体培養することにより米糠重量の8% (w/w)を添加したグルタミン酸ナトリウム(MSG)から90%以上の変換率でGABAを生産することができた.しかし,米糠に対し8%以上のMSGを添加した場合, GABAへの変換効率は低下した.さらに,複合酵素処理した米糠培地(RB培地)を用いることにより,米糠が液化されL.brevis IFO12005の栄養源が倍増した.複合酵素処理したRB培地は無処理の米糠混合液と比べ,培地の加水割合を1:4から1:6に増加させた上,さらに, MSGの添加量を8%から16%増加させた場合,95%以上の変換率でかつ高収量でGABAを24時間で生産した.30lジャー培養装置によるRB培地20kgスケールの培養によりGABAが1.4% (w/w)生産された.培養液を固液分離によって1.0% (w/w)以上のGABA含有組成物の液体,固体を製造することができた.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 2006-12-25
著者
-
木村 貴一
秋田銘醸株式会社
-
戸枝 一喜
秋田農技セ総食研
-
大友 理宣
秋田銘醸株式会社
-
戸枝 一喜
秋田県農林水産技術センター総合食品研究所
-
渡辺 誠衛
秋田銘醸株式会社
-
木村 貴一
秋田県農林水産技術センター総合食品研究所
-
渡辺 誠衛
秋田県農林水産技術センター総合食品研究所
-
大友 理宣
秋田銘醸
-
大友 理宣
秋田銘醸(株)製造部研究室
関連論文
- 1B09-5 無洗米粕を用いたγ-アミノ酪酸(GABA)生産法の開発(醸造学,醸造工学,一般講演)
- 秋田産はたはたずしの化学成分と微生物相の地域特性
- 変敗したネマガリタケ水煮缶詰から分離されたBacillus subtilisによるネマガリタケの軟化機構
- 秋田県沿岸海域で漁獲されたハタハタArctoscopus japonicusの肉および生殖巣中の脂質成分の季節的変動
- 乳酸菌の神経成長因子様活性
- 米糠を用いたγ-アミノ酪酸含有発酵素材の生産とその実用化
- 子豚におけるGABA製造残渣の飼料価値の評価
- 3Ea03 米糠乳酸発酵素材による脂質代謝改善効果(醸造学,醸造工学,一般講演)
- 米糠を用いたLactobacillus brevis IFO12005によるγ-アミノ酪酸含有組成物の生産(2007年論文賞紹介)
- 米糠を用いたLactobacillus brevis IFO12005によるγ-アミノ酪酸含有組成物の生産
- 米糠を用いたLactobacillus brevis IFO12005によるγ-アミノ酪酸含有組成物の生産
- 米糠乳酸発酵抽出物の高脂肪食負荷ラットにおける脂質異常改善作用
- 米糠発酵素材のメタボ予防効果について (特集 ペットフード・サプリの開発と応用)
- 無洗米副産物を用いた Lactobacillus brevis IFO12005 によるγ-アミノ酪酸の生産
- 乳酸菌の神経成長因子様活性
- 米糠を用いた Lactobacillus brevis IFO12005 によるγ-アミノ酪酸含有組成物の生産