北部九州産アサリ(Ruditapes philippinarum)の筋肉部分と内臓部分の遊離アミノ酸の周年変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1986年度3月〜翌年の2月に採集したアサリの試料から遊離アミノ酸を抽出し,測定し,その結果を,これまでの結果と比較することによって,アサリの遊離アミノ酸と旬との関係を調べた。含有量が多かったものは,筋肉部分,内臓部分とも,タウリンが最も多く,次いで,ヒスチジン,グリシン,γ-アミノ酪酸,アラニン,グルタミン酸,アルギニンであった。軟体部分も同様の結果がみられた。アサリの旬の時期で,旨味に関係している遊離アミノ酸は,筋肉部分では,3月〜5月では,ヒスチジン,タウリン,グリシン,アルギニン, 7月〜9月では,ヒスチジン,タウリン,グリシン,グルタミン酸,アラニンであった。内臓部分では,3月〜5月では,ヒスチジン,タウリン,7月〜9月では,ヒスチジン,グルタミン酸,グリシン,アラニンであった。軟体部分では,3月〜5月では,主にヒスチジン,アルギニン,7月〜9月では,ヒスチジン,グルタミン酸,グリシン,アラニン,γ-アミノ酪酸であった。これらのことから,アサリの旬の味には,様々な遊離アミノ酸が相互に働いていると考えられる。
- 2006-03-03
著者
-
住谷 美紗
福岡女子大学人間環境学部 栄養健康科学科
-
摩郡 千香子
福岡女子大学人間環境学部 栄養健康科学科
-
森 晴子
福岡女子大学人間環境学部 栄養健康科学科
-
白石 淳
福岡女子大学人間環境学部 栄養健康科学科
-
白石 淳
福岡女子大学
関連論文
- 北部九州産アサリ(Ruditapes philippinarum)の筋肉部分と内臓部分の遊離アミノ酸の周年変化
- 北部九州産オオノガイ(Mya arenaria oonogai)の筋肉部分,内臓部分と外套膜・鰓部分の一般成分の周年変化
- 細菌の氷核タンパク質の冷凍パン生地調製への適用
- 北部九州産ヤマトシジミガイ(Corbicula japonica)の筋肉部分と内臓部分の一般成分の周年変化
- 北部九州産アサリ (Ruditapes philippinarum) の筋肉部分と内蔵部分の一般成分の周年変化
- 納豆菌産生多糖類あるいは酵母のアルコール抽出物がラットの脂質代謝におよぼす影響
- 酵母のトランスフォーメーション
- 枯草菌類(Bacillus subtilis)のγ-グルタミルトランスペプチダーゼについて
- Sporobolomyces赤色酵母の細胞壁について
- 納豆菌によるフラクタンの生成について
- 納豆菌PMファージの分離とその二・三の性質
- 福岡地区におけるSPOROBOLOMYCETACEAE科の菌類について
- 糸引納豆における異常醗酵と納豆菌ファージ
- 北部九州産シオフキガイ(Mactra veneriformis)の筋肉部分,内臓部分と外套膜・鰓部分の一般成分の周年変化
- 北部九州産マテガイ(Solen strictus)の筋肉部分と内臓部分の一般成分の周年変化
- 納豆菌粘質物ポリ-γ-グルタミン酸中のグルタミン酸の DL 比に及ぼす因子について
- 北部九州産オキシジミガイ (Cyclina sinensis) の筋肉部分と内臓部分の一般成分の周年変化
- 大豆煮汁廃液を用いたポリ-γ-グルタミン酸の生産
- 納豆菌によるポリ-γ-グルタミン酸の産生
- 土壌より単離したBacillus属no.153株のポリ-γ-グルタミン酸分解酵素の部分精製とその性質について
- Spirulina subsalsa抽出液からのヒトリンパ芽球様細胞増殖因子の検索(動物-細胞培養-)
- Sporobolomyces属赤色酵母細胞壁溶解菌の検索と溶解酵素産生条件について
- 一細菌の分泌するスポロボロミセス属赤色酵母細胞壁溶解酵素について