国際環境条約の実施をめぐる理論と現実(<特集>レビュー論文-国際経済法・国際環境法・国際人権法)
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概要
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国際環境法は,現代国際法の非常に新しい分野の一つとして,1970年以降急速に発展してきた.そして1992年のリオ会議を経て,その主要テーマは,立法から実施へと移り変わっている.多くの国際環境条約は,締約国会議を中心とした条約システムの中で,国家報告制度や遵守手続を備えている.本稿では、このような国際環境条約の実施に関する研究動向について概括し,特に遵守手続に関して,M.Koskenniemi (1993年), M.Fitzmaurice & C.Redgwell (2000年),そしてG.Loibl (2004年)の学説を紹介し,遵守手続の理論状況を分析する.その上で,国際環境条約の実施メカニズムの現状から導き出される一般国際法上との関係について検討する.最後に国際環境法のレジームとしての重複・抵触の問題を検討し,「持続可能な発展」概念を念頭に入れた国際環境法の統合の可能性について言及する.
- 2005-08-31
著者
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