女子学生の肥満度と生活習慣及び自覚症状との関連に関する一考察(健康科学科)
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概要
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若年女性のやせの問題が重要視されている現状から、女子学生の肥満度と生活習慣、自覚症状との関連について明らかにすることを目的とし、女子学生1040名を対象にアンケート調査を行い、以下の結果が得られた。1)対象者の体型は"やせ"群は162名(19.6%)、"普通"群は646名(78.1%)、"肥満"群は19名(2.3%)であった。生活習慣で有意差が認められた項目は朝食、牛乳・乳製品の摂取頻度、栄養成分表示の必要性、アルバイト、運動の頻度、ダイエット経験、ストレスの感じ方であった。これらの有意差は"やせ"群と"普通"群の間で多く認められた。2)自覚症状の訴え率は、"やせ"群では身体違和感・だるさ・***によくみられる不定愁訴に関する因子に高かった。自覚症状得点は"やせ"群>"肥満"群>"普通"群であり、"やせ"群と"普通"群の間で有意差が認められた。BMIが「22〜24(kg/m^2)」の得点が最も低く、BMIが大きくなっても小さくなっても得点は高くなるU字型、J字型の関係がみられた。3)生活習慣は3つのクラスターに分類され、クラスター1は生活習慣不良派(34.2%)、クラスター2は食良好運動不足派(35.9%)、クラスター3は生活習慣良好派(29.9%)と解釈された。クラスター1、2では"やせ"群の割合が高かった。自覚症状31項目のうちクラスター間で有意差がみられた項目は17項目で、集中思考困難・活力低下・だるさに関する因子がクラスター1に高かった。自覚症状得点はクラスター1>2>3であった。以上のように肥満度と生活習慣、自覚症状との間には関連性が認められた。
- 県立広島大学の論文
- 2006-03-03
著者
-
山本 真紀
県立広島女子大学 生活科学部
-
岸田 典子
県立広島女子大学生活科学部健康科学科
-
岸田 典子
安田女子大学家政学部
-
小田 光子
県立広島女子大学大学院生活科学研究科
-
小田 光子
比治山大学短期大学部
-
岸田 典子
県立広島女大 生活科学
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