甘藷切片からの希薄水酸化ナトリウム溶液による可溶性糖の向流抽出に関する研究
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概要
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1.1×5mm断面の甘藷切片中の可溶性全糖を対象とし, 0.05N水酸化ナトリウム溶液を使用し, 室温における向流多段抽出および向流連続抽出の抽出条件について検討を行なった.2.試作した向流多段抽出器による実験で, 全抽出率は全抽出時間に比例することを認めた.そして全抽出時間4時間の場合, 約80%の抽出率を示し, 4段と8段ではほとんど差は見られなかった.各段30分ずつの4段抽出(計2時間)では明らかに抽出時間が不足であるが, 12段抽出(計6時間)では中間に無駄な段が存在することが分った.3.YANG&BRIERがビートについて行った向流連続抽出の計算方法を甘藷に適用して検討し, 抽残率と抽出速度の関係および抽出所要時間を算出した.その結果, 甘藷切片に対して1.5倍量の抽出液を使用する向流連続抽出機にてその可溶性全糖の82%を抽出するのに, 約55分を要するとの結果を得た.
- 鹿児島大学の論文
- 1966-12-26
著者
-
蟹江 松雄
Laboratory of Applied Starch Chemistry
-
藤本 滋生
Laboratory of Applied Starch Chemistry
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蟹江 松雄
Laboratory Of Applied Microbiology
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藤本 滋生
澱粉利用学研究室
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