1.クラックを有する木材はりのモードII エネルギー解放率
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概要
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木材のモードII破壊靱性を定める方法が十分には確立されていないので, 著者1)は先にFig.1のように木材のはりの高さの中央で, 水平に走っているクラックが, 曲げ荷重によってさらに進展するときのエネルギー解放率を(2)式で計算することを提案した。しかしこの(2)式は材料力学のはり理論にもとづく近似式であるから, この論文において有限要素法による数値解析を行い, (2)式による算定値の補正を検討した。解析に使用したFORTRANプログラムはAppendixに示すものであるが, クラック面における相対する節点の垂直変位は常に等しいという条件が組み込まれている。有限要素法で破壊力学のパラメータを求めるには, いわゆるエネルギー法が良い結果を与え, モードIの靱性試験に常用されるFig.4の二重片持はり試験体について, 要素数を1,000個以上にとれば, 要素法による計算結果は十分な精度を与えることが確められた。Fig.1の試験体での数値解析は, いずれもc=0.6lで行った。h/l=1/15とし, a/lが0.2〜0.55の範囲に変化するとき, (2)式でのエネルギー解放率〓に対する補正係数F_1は(20)式, またa/l=0.3としh/lが1/20〜1/10の範囲で変化するときの補正係数F_2については(22)式が導かれた。a/l=ξ, h/l=ηとおき, ξ= : 0.3,η=1/15を基準とし, ξ, ηがこの近辺で余り大きく異ならない任意の値をとるときの補正係数F(ξ, η)は(25)式で計算することができる。これらの補正係数を用いてのエネルギー解放率〓餅は, Barrett and Foschiがl/hの比較的小さい範囲に適用し得るとして, 別の方法で導いた式(28), (29)による値と比較し, l/h=10〜13に対し(38)のようによく一致する。
- 1983-03-25
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