経路説明場面において表出されるジェスチャーの機能(2) : ジェスチャーの試行間推移の分析
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概要
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本研究では,経路説明を繰り返し行うことで生じるジェスチャー頻度と課題成績の推移に着目し,その推移と方向感覚の自己評定との間にいかなる関係性があるのかを明らかにすることを目的とした。実験の結果,自己評定の高い被験者群(HIGH群)と低い被験者群(LOW群)との間に,再生されたランドマーク数における群差はみられず,LOW群の説明時間が有意に長く,発現されたジェスチャー回数も多いことが示された。しかL,説明時間1分間あたりのジェスチャー数(ジェスチャー頻度)には群差は認められなかった。これらの結果から,方向感覚の自己評定の程度は空間情報の再生速度と関係しており,ジェスチャーは記憶情報処理の再生過程のみでなく,情報の体制化の過程にも影響を及ぼしている可能性が示唆された。
- 人間環境大学の論文
- 2006-03-31
著者
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