グリシン作動性神経終末部からのGly遊離へのSr^<2+>の効果
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概要
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神経終末内遊離Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]_i)の増加がシナプスからの伝達物質放出を惹起することはよく知られている。しかし,哺乳類の中枢神経系シナプスからの伝達物質放出において,他の2価陽イオンであるストロンチウム(Sr^<2+>)がCa^<2+>同様の機能を有するか否かは不明である。従って,我々はラットの脊髄背側交連核(SDCN)ニューロンの'シナプス・ブートン'標本を使用して,Sr^<2+>がCa^<2+>のようにグリシン(Gly)作動性の神経終末部からの自発的グリシン放出にどう影響するのかを,抑制性シナプス後電流(mIPSC)を指標にして電気生理学的に検討した。その結果,中枢神経の神経終末部において,Sr^<2+>はL型Ca^<2+>チャネルを通過し,この流入したSr^<2+>がCa^<2+>とほぼ同様な働きをしてGly放出に関与していることを明らかにした。
- 熊本保健科学大学の論文
- 2006-03-31
著者
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前田 恵
熊本保健科学大学保健科学部衛生技術学科
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野中 喜久
熊本保健科学大学保健科学部衛生技術学科
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前田 恵
熊本保健科学大学 保健科学部 衛生技術学科
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正代 清光
熊本保健科学大学 保健科学部 衛生技術学科
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野中 喜久
熊本保健科学大学
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野中 喜久
熊本保健科学大学 保健科学部 衛生技術学科
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