実業学校経費に関する基礎的研究
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概要
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本稿では、戦前期における実業学校の経費を、『文部省年報』を用いて学校種別・設置者別・地域別に検討した。近代日本における実業教育に関する法令、およびその特質について確認した。さらに、1922年における甲種実業学校のデータを用いて、学校種による経費の遠いについて分析した。分析の結果、実業学校経費から以下のような特質が存在したことが分かった。市部には経費の低額な商業学校が多く設置された。学科目に座学の多い商業学校では、多くの生徒数を抱えかつ安価な教育が可能であったと考えられる。経営が容易であり、私立学校が多かったことも説明できる。機械類を伴う実習の多い水産・農業・工業学校は、郡部に小規模な学校が目立った。高額な費用を要するこれらの学校の設置・運営は府県が担った。将来、地域の産業振興を担う技術者を養成するため、府県は多額の費用を投じて実業教育の振興に努めたと考えられる。
- 2005-12-21
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